「sugar」は数えられる?
今回からの補講は、多くの英語学習者の方が苦手とする「冠詞」をテーマにお話をしていきます。
冠詞を理解するためにはまず、英語には「数えられる名詞(可算名詞)」と「数えられない名詞(不可算名詞)」という名詞に対する2通りの考え方があることを理解しなければなりません。
では、この名詞に対する考え方を理解するために、次の2つのことを頭に入れましょう。
① 名詞の多くが可算名詞にも不可算名詞にもなる。
② 対象のものを話し手がどのように捉えているかで可算名詞か不可算名詞かを使い分けている。
それでは、今回は「sugar」(砂糖)という単語を例に考えてみましょう。
I don’t take sugar in my tea.
私は紅茶に砂糖を入れません。
砂糖は細かい粒状なので、話し手は1つ、2つのようには数えられないもの(不可算名詞)として、写真のようなsugarをイメージしています。
このようにsugarを数えられないもの(不可算名詞)として考えたときにsugarの量を表したい場合は、次の表現を用います。
two teaspoons of sugar
小さじ2杯の砂糖
three tablespoons of sugar
大さじ3杯の砂糖
写真の小さなスプーンが「teaspoon」(ティースプーン)で、日本でいう「小さじ」、大きなスプーンが「tablespoon」(テーブルスプーン)で「大さじ」にあたります。
また、英語のレシピでは砂糖の量を次のように表現します。
Add a teaspoon of sugar.
小さじ1杯の砂糖を加える
Add three tablespoons of sugar.
大さじ3杯の砂糖を加える
今度は、話し手が次のように言った場合を考えてみましょう。
How many sugars do you take in your tea?
紅茶に砂糖をいくつ入れますか。
sugarがsugarsという複数形になっていることから分かるように、話し手はsugarを1つ、2つという数えられるもの(可算名詞)として捉え、次のような砂糖をイメージしています。
細かい粒状の砂糖を一粒、二粒のように数えるのは難しいですが、写真のように「~個の角砂糖」や「スプーン~杯分の砂糖」と考えると、砂糖も数えることができます。
sugarのように可算名詞にも不可算名詞にもなる名詞は他にもたくさんありますので、次回以降にご紹介していきます。
Remember!
① 名詞の多くが可算名詞にも不可算名詞にもなる。
② 対象のものを話し手がどのように捉えているかで可算名詞か不可算名詞かを使い分けている。